4周年ストーリーが徐々に公開され始めてきましたね。いやー、既にめちゃくちゃ面白い!早く続きが読みたいなあと、そわそわしている今日この頃。今回の舞台はお馴染みのボルダ島、そして海底に眠るアダムズ島です。
このアダムズ島は2周年ストーリーから、ずーーーっと触れられてきた超重要スポット。このアダムズ島のモチーフとは?聖書との関係は?そして第2部に登場したザラ・アイザック・エヴァ達も聖書と関係あるの?という疑問を徹底的に考察していきます!
聖書についてよくわからない…という方も大丈夫!私もまだまだ学び中ではありますが、できるだけわかりやすく書き記していきますので、一緒に考えていきましょう!今回は濃厚な内容になりますよ~。
ここからは第2部、そして現在までに公開されている4周年ストーリー第8話までのネタバレがあります。まだ読んでない方は、ぜひとも先にストーリーを読んで下さい。絶対にね!
それでは考察の旅にレッツゴー♪
考察を読む注意事項
考察を始める前に、ひとつ注意事項があります。今回、聖書について考えていきますが、あくまでひとつの書物・物語として扱っていきます。ユダヤ教・キリスト教・(イスラム教)の聖典であり、信じる人々の為の物語を部外者が語ることを好ましく思わない方もいるでしょう。
ちょっとこういうのは苦手かもな~と感じる方は、申し訳ありませんがこの考察を読むのはお勧めしません。語ってくれていいよ~という方は、このままお進みください!
聖書とは
Arpingstone, Public domain, via Wikimedia Commons
それではレッツ考察♪
そもそも聖書とは何だろう?という方が多いと思います。私も初めはちんぷんかんぷんでした。聖書とは超おおまかにいうと、神様と人間の物語です。神様の教えや、人が苦難を乗り越えていく姿が、ストーリー形式で描かれています。
ストーリー内容はそれはもう様々に展開していきますが、ひとつ軸としてあるのが、「神との約束を守る限り、人間に安息の地(カナン)を与える」という約束です。そう、聖書は神様と人間の間で交わされた「約束」の物語なんですね。おお、なんだか「魔法使いの約束」をちょっと感じますね。
聖書は2部構成となっていて、第1部は「旧約聖書」と呼ばれています。あらすじとしては、神様が世界を創るシーンからスタート。その後人間(アダムとイヴ)が生まれ、その子ども(カインとアベル)が生まれ…という感じで、アダムとイヴの子孫達の物語が書かれます。そして、人々が「世界が終わるんじゃないか…?」と心配し始める「終末論」が書かれています。ここまでが第1部・旧約聖書の内容です。
ちなみに、旧約聖書の「約」は「約束」を意味しています。先ほど触れたように、神様と人間の約束の物語という意味なんですね。「旧訳」という意味ではありません。
では第2部はというと、こちらは「新約聖書」と呼ばれています。旧約聖書からお話は地続きで繋がっています。旧約聖書を新しく訳したもの、という意味ではありません。
世界が終わるかもしれない…誰か助けてくれ~!という時に、救世主が現れます。それがかの有名なイエス・キリスト。新約聖書では、イエスの生涯や、未来に起きるであろう世界の終末、そして終末後に行われる「最後の審判」について書かれています。
この物語を教典として、宗教の本部となる教会や教団は「この物語がうちの教えだから、模範として行動してね!」とおふれを出しているのです。ざっくり言うと、物語形式の教科書みたいな感じです。
この聖書を教典としているのが、ユダヤ教・キリスト教・そして正確にはちょっと違いますが、イスラム教となります。どういった経緯でこれらの宗教が誕生し、教典となったのかについては今回は省略。前に別の記事で考察しているので、そちらを読んでみて下さい。
お互いの目を持っている因縁コンビ、カインとオーエン。今回はこのふたりの魔法使いに関わる元ネタについて考察していきたいと思います。前にオーエンの元ネタ「そしてだれもいなくなった」について考察しました。今回はカインの元ネタとされている[…]
アダムとイヴ
ここからは、まほやくと関係が深い聖書のエピソードに触れていきましょう!まほやくでは「アダムズ島」と呼ばれる、海底に眠る島が登場します。これと関係ありそうなのが「アダムとイヴ」のお話です。あらすじはこんな感じ。
Peter Paul Rubens, Public domain, via Wikimedia Commons
神様は世界を創った後、こう思います。よし、人間を造ろう!すごいこと考えますね。神様はアダムという男性を造りました。彼が世界で初めての人間です。アダムは「エデンの園」と呼ばれる、草木が生い茂る楽園に置かれました。
神様はアダムに言いました。「あなたは園のどの木からも心のままに取って食べてよろしい。しかし、善悪を知る木からは取って食べてはならない。」
エデンの園には、生命の木と知恵の木と呼ばれる、2種類の木がありました。その中の知恵の木の実は食べちゃダメだよ!と言ったのです。
そして、神様は「アダムひとりだと寂しいだろうなあ」と思ったのでしょうか、アダムのあばら骨から、イヴという女性を造りました。ちなみにこの時、ふたりはすっぽんぽんなのですが、恥ずかしいという感情はないため、堂々とすっぽんぽんのままです。
その後ふたりは神様の言いつけを守って暮らしていましたが、ある日意地の悪い蛇がイヴに近づき、知恵の実を食べるようにそそのかします。「善悪を知る知恵の実を食べると、神様のように善悪がわかるようになる」と。
その誘惑に負けたイヴは知恵の実を食べてしまいます。そしてイヴは、アダムにも知恵の実を食べるよう勧めました。それを受けて、アダムも知恵の実を食べたのです。
知恵の実を食べた二人は「俺たち私たちすっぽんぽんじゃん!」と気づき、イチジクの葉で腰回りを覆いました。それを見た神様は思います。「なぜ葉で隠すのか…さては知恵の実を食べて、恥じらいを覚えたな?」と。
神様との約束を破ったふたりは、エデンの園から追放されてしまいます。これが世に言う「失楽園」です。そして生命の木を守るため、神様はエデンの園に続く道に、ケルビムという天使と、回る炎の剣を置いたのでした。
以上がざっくりとしたアダムとイヴのお話です。いや~気になるキーワードが沢山出てきましたね!もしかしたら、あれもこれもまほやくと関係しているんじゃ…?と気になった方もいると思います。それではひとつひとつチェックしてみましょう!
アダムとアダムズ島
まず気になるのがアダムとアダムズ島の関係です。聖書に登場するアダムは、世界初の人間であり、エデンの園に置かれました。まほやくに登場するアダムズ島は、おそらく「Adam`s島」、つまり「アダムの島」を指しているのでしょう。「ズ / s」を所有格ではなく複数形と捉えることもできなくもないのかもしれませんが、その場合アダムが影分身することになるので、ここは所有格と考えるってばよ。いいよなサスケ?
アダムの島と考えると、聖書においてはふたつ思い当たります。ひとつはアダムが最初に置かれ暮らしていたエデンの園。もうひとつは、エデンの園を追放された後に辿り着いた、ノドという場所です。どちらも島ではありませんが、アダムと所縁の深い場所です。
おそらくアダムズ島は、エデンの園をモチーフにしているのかなと思います。理由は2つ。ひとつは、4周年ストーリーの冒頭で、海底から巨大な火柱が吹きあがる描写がありました。ぐるぐると回る竜巻も描かれていましたので、火柱も回転していたのかな?とイメージできます。
これは聖書でアダムとイヴが追放されたのち、エデンの園に続く道に、ケルビムという天使と回る炎の剣が置かれたエピソードを彷彿させますね。
実はエデンの園にある生命の木の実を食べると、永遠の命を得られるのです。しかし、アダムとイヴは知恵の実を食べる罪を犯した…つまり罪人です。その状態で生命の実を食べてしまうのは良くない、ということで、神様はケルビムと炎の剣で道を閉ざしたのです。
See page for author, Public domain, via Wikimedia Commons
ちなみにケルビムって何?って話ですが、聖書に度々登場する天使です。天使と言っても、「4つの顔と4つの翼を持ち、翼の下には人の手のようなものがある」といわれていますので、なかなかパワフルな見た目です。伝承によっては、人面獣だったりと、キメラみたいに描かれています。このケルビムをモチーフにしたキャラも、もしかしたら今後登場するのかも?
話を戻して、アダムズ島のモチーフはエデンの園ではないか?とする理由の2つめは、マーメイドアップルです。こちらも4周年ストーリー冒頭のエピソードです。船乗り達が網の中を見て「ぷりぷりしたマーメイドアップルがたくさん引っかかってる!」と喜んでいました。ぷりぷりしたリンゴとかめっちゃ美味しそう。
聖書でアダムとイヴが食べた知恵の実は、一説にはリンゴではないかと言われています。正確には聖書でリンゴであると書かれていたわけではありません。誤訳が重なり、知恵の実=リンゴの解釈が広まったとされます。
アダムズ島の近くに浮かぶマーメイドアップル。そしてアダムズ島がある海底から吹きあがる火柱…これはエデンの園が思い浮かびますね!失楽園のエピソードが、今後もまほやくストーリーに関わってくるのか…要チェックです!
イヴとエヴァ
ここまでアダムについて着目していましたが、次はイヴについて考えてみましょう。イヴは別に「エヴァ」とも呼ばれています。これはイヴのスペルが、
- 英語:Eve(イヴ)
- ヘブライ語: חַוָּה(Ḥawwāh / ハヴァ)
- ギリシア語: Ευά(エヴァ)
といったように、読み方が様々なため、イヴだったりエヴァだったりするんですね。エヴァといえば、まほやくでは第2部に北の魔女エヴァが登場しました。彼女は弟子のソフィのかたき討ちの為、アイザックと戦い戦死します。
この魔女エヴァは、聖書のイヴをモチーフにしているのでしょう。というのも、エヴァの弟子ソフィも聖書に関係してくるからです。
アダムとイヴは知恵の実を食べたわけですが、キリスト教において、神の知恵を「ソピアー」と読んでいます。ギリシャ語では智慧を「ソフィア」と呼びます。エヴァもギリシャ読みなので、それに合わせたのかもしれませんね。まあ、直接、知恵の実が「ソピアー」と呼ばれていたわけではないのですが。
イヴは知恵の実を食べ、善悪がわかる知恵を得ました。しかし、神の言いつけを守らなかった為、エデンから追放されてしまいました。
まほやくのエヴァは、はじめは弟子のソフィに裏切られたと思い、彼女を石にして食べようとしていました。イヴが知恵の実を、ソピアーを口にしたエピソードを思い浮かべますね。しかし、結局ソフィはエヴァを裏切っておらず、ソフィのかたき討ちのためにアイザックと戦いました。エヴァの生き様はかっこよかったですねえ。
実はアイザックのモチーフも聖書に登場します。ここからは、アイザックにまつわる聖書のエピソードを見ていきましょう!
アブラハムとカナンの地
アダムとイヴのエピソードも聖書において超重要でしたが、今からお話するアブラハムのお話も超重要エピソードとなります。それではお話を追っていきましょう!
アダムとイヴがエデンを追われてから、ふたりの間に子どもが生まれました。カインとアベルという兄弟です。が、一旦このふたりのお話は置いておきます。後ほど触れますね。その後もアダムとイヴの血は受け継がれていき、子孫が増えていきます。
Guercino, Public domain, via Wikimedia Commons
そして生まれたのが、アブラハムという男性です。アブラハムはある日、神様からこう告げられます。
あなたは、あなたの生まれ故郷、あなたの父の家を出て、わたしが示す地へ行きなさい。そうすれば、わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとしよう。
— 旧約聖書『創世記』12:1-3、日本聖書刊行会の新改訳聖書より
どういうことかと言うと、カナンという土地に行きなさい。そうすれば祝福を授けよう!と告げたのです。
アブラハムは妻のサラと共に、カナンの地へ辿り着きました。そこで神様のために祈りました。すると、神様はこう告げます。
あなたがいる所から北と南、東と西を見渡しなさい。わたしは、あなたが見渡しているこの地全部を、永久にあなたとあなたの子孫とに与えよう。
わたしは、あなたの子孫を地のちりのようにならせる。もし人が地のちりを数えることができれば、あなたの子孫をも数えることができよう。
立って、その地を縦と横に歩き回りなさい。わたしがあなたに、その地を与えるのだから。
— 『創世記』14:14-17、日本聖書刊行会の新改訳聖書より
神様は、アブラハムとその子孫に、このカナンの地を授けると告げたのです。そして、アブラハムの子孫は、塵のように数えきれないくらい増えるでしょう。と告げたのです。このカナンの地こそ現パレスチナであり、聖地です。ユダヤ教・キリスト教・イスラム教は旧約聖書を教典にしていますから、各宗教で聖地が同じなんですね。
ちょっと話がそれますが、現在ガザ地区を含め起きているパレスチナ問題は、この聖地を起因とし、イギリスの三枚舌外交などを経て、現在に至ります。もっと詳しく知りたい!という方はぜひ調べてみて下さい。
話を戻します。アブラハムは神様に「子孫ができますよ」と言われていたため、妻のサラとの間に子どもが授かるのを待っていました。サラとの間にまだ子どもはおらず、ちょっと悩んでいたのです。
しかし、いつまで待っても子どもを授かりませんから、心配になった妻のサラから、別の女性との間に子どもができないか?と勧められたのです。わあお。そこで、奴隷の女性を妾にしたのですが、なんと勧め通り、アブラハムとこの女性の間に子どもを授かったのです。この子はイシュマエルと名付けられました。
しかし、神様は「いや、わたしが”子孫が増えるよ~”と告げたのはその子ではない。サラとの間に授かる子だから!」と言うのです。なんてこった。
しばらくした後、神様の言う通り、アブラハムとサラの間に子どもが授かりました。名をイサクといいます。英名ではアイザックと読みます。その後、神様の言う通り、アブラハムの子孫は増えていき、現在のユダヤ人となったのです。
というのが、アブラハムにまつわるエピソードです。神様にカナンの地を与えられる、超重要エピソードですね。アブラハムの息子・イサク。こと、英名アイザックも登場しました。まほやく第2部に登場したアイザックを連想させますね。それでは、まほやくアイザックと聖書の関係を考えてみましょう!
イサクとイシュマエルとアイザック
Rembrandt, Public domain, via Wikimedia Commons
聖書のイサクはどんな人物でしょうか?彼の人となりがわかるのが、「イサクの燔祭」というエピソードです。燔祭とは、牛や羊などの生贄を、祭壇で焼いて神に捧げる儀式の事です。
ある日、神様はアブラハムに、息子イサクを燔祭に捧げなさいと告げます。大切な息子を生贄に捧げろと?そんな馬鹿な。そんなことする親がいるか?と思いますが、アブラハムは非常に敬虔な信者でしたので、イサクを生贄にしようとしたのです。えええ。
イサクを祭壇に置き、アブラハムがナイフを振り上げたその時、神の使いが止めに入りました。アブラハムが、息子を生贄に捧げるほど信仰心が強いことがわかったので、もうこれ以上はやらなくていいよ、と止めたのです。神様はアブラハムの信仰心を試したのです。
この間、イサクは父アブラハムに抵抗することなく、ただ「お父さん」と呼ぶだけでした。生贄になることを受け入れていたのです。なんて子だ…。
ただ、ここまでの内容をみると、イサクは、まほやくアイザックとは似ても似つかないですね。実はアイザックの性格を形作ったと思われるのが、アブラハムのもう一人の息子・イシュマエルです。
イシュマルはイサクが生まれる前、アブラハムと奴隷の女性の間に生まれた子です。イシュマルが生まれたとき、「彼は野生のろばのような人になる。彼があらゆる人にこぶしを振りかざすので人々は皆、彼にこぶしを振るう。彼は兄弟すべてに敵対して暮らす」と預言を受けていたのです。ま、まほやくアイザックじゃん…。
その後、イシュマルは母とともに砂漠に追放されたりなど、酷い扱いを受けます。神の使いによって助けられはするものの、父のアブラハムからは愛されなかったのです。
そういえば、第2部では、フィガロ視点で、アイザックとファウストが対比するように書かれていました。アイザックは自分を「フィガロ様」と呼ぶものの、こちらの言葉を聞かずに答えをくれとせがむばかり。それをフィガロは、いじらしいと感じつつも愚かだとも感じていました。それに対して、ファウストは理想の弟子だった、と述べています。
別にフィガロがアイザックをないがしろにしていたとは思いません。が、やはりフィガロ&ファウストの絆と、フィガロ&アイザックとの絆では、大きな差がありますね。ファウストもアイザックも、フィガロを強く慕っていた事に変わりはないのに。
ここで、こんな感じで仮定してみます。
- フィガロ→アブラハム
- ファウスト→イサク
- アイザック→イシュマル
ファウストが重症を負ってフィガロの元へ運ばれたとき、フィガロは魔法が使えずピンチでした。そこで、フィガロはナイフで手を切り、自分の血をエサにして精霊を従わせたのです。ファウストを助けるために。
アブラハムは息子を生贄に捧げる為にナイフを手に取りました。しかし、フィガロは弟子を助けるためにナイフを手に取りました。もしかしたら、このシーンは、イサクの燔祭を意識して書かれたのかもしれないですね。
そして、まほやくアイザックは、イシュマルの魂を持ちつつも、イサク…もとい英名アイザックの名を持っていました。イサクが父に愛されたように、まほやくアイザックも愛されたかったのかもしれませんね。強く慕っていたフィガロに。
ザラと「Skin-Deep Comedy」
第2部に登場したザラですが、彼女も聖書と関係あるのでしょうか?色々と調べてみましたが、今のところ関係ないような気がします…。たぶん。あえて聖書の登場人物に当てはめるのであれば、ユダの子どもザラが思い浮かびます。このユダは、イエスを裏切ったユダとは別人です。同じ名前の別人って聖書あるあるなんですよ…ややこしい。
ユダはペレスとゼラという双子を授かりました。また、「統治者の証である王笏はユダから離れることはない」と聖書で書かれています。これだけ見ると、第2部のエピソードにゆかりがあるなあとは思うのですが、なんかこう、いまいち決め手に欠けるというか。
もしペレスとゼラをモチーフにしているのであれば、まほやくゼラの双子の名前もペレスをモチーフにしそうですが、名前はアリアです。となると、たまたま内容が一致しただけの感がありますね。
ザラにモチーフがあるとすれば、そのヒントは第2部主題歌の「Skin-Deep Comedy」にあるかもしれません。基本的に歌詞は英語なのですが、一部英語ではない言語の歌詞があります。
Tulali tata laluli tahra liluli lala
Hr’estella, Layla
Tulali Langela lulili Kousca
Nyaabi, Lushva trheyha
Mari, Sarha, Lilith, Eva
Nestella, Louisa, Flora, Barhba
Kristalle, Fortune, Zara
Aeterre mementa
魔法使いの約束公式サイトより
他の英語部分は日本語訳が公表されているのですが、この部分だけは訳されていません。というか、何語なんだこれは。
「Mari, Sarha, Lilith, Eva」の部分は、おそらく聖書に登場する女性の名前をあげています。左から聖母マリア、アブラハムの妻サラ、アダムのもう一人の妻リリス、アダムの妻エヴァ。「聖母マリア / Maria」を「Mari」と略しているところを他で見たことがないので、マリアであるというのはあんまり自信ないです。そして最後から2番目の末に「ザラ / Zara」の名前があります。他にも女性の名前っぽい単語が並んでいますが、彼女たちは一体誰なんだってばよ。
また、最後の一文「Aeterre mementa」をラテン語の翻訳にかけてみたところ、「永遠に覚えておいてください」と表示されました。怖っ。ということは、この歌詞に登場する女性達を忘れるんじゃねえぞ?という意味がこめられているのでしょうか?うーん、歌詞については、また別でじっくり考察してみようと思います。
紅海とモーセとオズ
さて、最後に2つ程、聖書と4周年ストーリーの関係をみていきます。まだやるのか?と思いましたね。今。笑。今までのエピソードより軽めなので安心して下さい!
ひとつは海面の色です。4周年ストーリーの冒頭で、海面が赤く光っている描写がありました。火柱が上がる前兆があり、海が赤く見えたのでしょう。
聖書で赤い海と言えば、モーセの海割りです。アブラハムがカナンの地を与えられてからしばらくした後、ユダヤ人は自分たちの土地で幸せに暮らしているのかな~と思いきや、なんとエジプトで奴隷として働かされていたのです。なんでこうなった。
超省略してお話すると、エジプトから脱出するぞ!とモーセという人物が蜂起。モーセは奴隷のユダヤ人達を連れて、カナンの地に戻ろうとします。しかし、彼らをエジプト兵達が追いかけてきます。
逃げるモーセ達。しかし、目の前には広大な海が立ちはだかります。もはやこれまで…と思っていたところ、モーセが杖を掲げると、神様が海を真っ二つに割ったのです!ぱっかーんと!この奇跡により、モーセ達は無事に逃げることができたのでした。
この海というのが、実際にエジプトとサウジアラビアの中間にある「紅海」であるとする説があります。
なぜ紅海と呼ばれるかも諸説あるのですが、そのひとつに、サンゴ礁が多くあり、海面が赤く見えるため、という説があります。まあ、実際は普通の青い海なんですけど。
4周年ストーリーでは、見るからに真っ赤なサンゴの首飾りが登場しました。海面が赤くなった描写もありますし、もしかしたらモーセに関するエピソードも書かれるかもしれませんね。
奇跡レベルの魔力の持ち主といえばオズ。ホーム画面でも、たまに「海を割ればいいのか?」なんて言ってますので、モースばりの活躍が見れるかもしれなくもないのかもしれない!かもしれないばっかり!
フウィルリンと銀の腕輪とケインとアベル
最後にロマンをひとつ!モーセの考察もだーいぶ根拠に乏しいですが、さらに根拠に乏しいであろうロマン考察です。それが銀の腕輪のお話です。
4周年ストーリーで突如登場した謎の青年・フウィルリン。彼が何者なのか、今のところ(第8話時点)語られていません。「亡国の王子が彷徨う」なんて噂がありますので、もしかしてフウィルリンがその王子…?なんて想像もできますね。
この亡国がアダムズ島で、フウィルリンが王子だとすれば、聖書にあてはめて考えると、アダムの息子カインもしくはアベルがモチーフでは?とも想像できますね。
カインとアベルは聖書に登場する兄弟で、アダムとイヴの子どもです。ちょっと色々あって、カインがアベルを殺してしまうのです。ちょっと色々あってね。このカインのスペルが、まほやくカインと一致しているため、まほやくカインのモチーフともいわれていますね。
また、聖書のカインとアベルから着想を得て、ジェフリー・アーチャーによって書かれた小説「ケインとアベル」があります。第一次世界大戦前後のアメリカを舞台に、銀行頭取の息子・ケインと、悲劇のホテル王・アベルの運命が交錯していくお話です。
これだけ聞くとまほやくと関係なさそうですが、読んでみると「ま、まほやくでオマージュされているシーンや設定がめちゃある…!」という感じ。オーエンとカインに強く影響している元ネタ小説となっていますので、よければ前の考察も読んでみて下さい。元ネタに関係なく、小説自体がめちゃ面白いです。
お互いの目を持っている因縁コンビ、カインとオーエン。今回はこのふたりの魔法使いに関わる元ネタについて考察していきたいと思います。前にオーエンの元ネタ「そしてだれもいなくなった」について考察しました。今回はカインの元ネタとされている[…]
この「ケインとアベル」に登場するキーアイテムが、銀の腕輪です。アベルは元々ヴワデクという名前でしたが、亡き父から譲り受けた銀の腕輪に「アベル」と刻まれていた事をきっかけに改名します。
また、ケインはアベルと度々出会うのですが、お互いに相手だと気づかない事も多いです。しかし、ケインがアベルがつけている銀の腕輪を見て、「なんか前にあの銀の腕輪みたことあるなあ。知ってる人かなあ?」と感じるシーンがちらほらあるのです。
この銀の腕輪がですねえ、度々アベルを助けてくれるし、ケインと出会う時に印象的に書かれているんですね。しばらく私も「ケインとアベル」を読んでいませんでしたが、4周年ストーリーにフウィルリンが付けている銀の腕輪が登場した時、真っ先に「あ、アベルー!!」と脳裏によぎりました。それくらい覚えてたんですね。
また、まほやくでは元ネタに登場した宝石の色を、キャラクターの瞳の色に反映していることがあります。ケインとアベルの瞳は共に青。これもお揃いの瞳として、小説では強く印象的に書かれています。
4周年ストーリーに登場した銀の腕輪には、でかでかと青の宝石があしらわれていますね。まあ、海が舞台なんだから、そりゃ青だろと言われたらそれまでですが笑。この青の宝石も、個人的にはケインとアベルの瞳を思い起こさせます。
- フウィルリンはアダムズ島の王子?
- アダムの息子・カインとアベルに関係あるかも?
- 小説「ケインとアベル」に銀の腕輪が登場する
- ケインとアベルの瞳は青
という連想ゲームにより、フウィルリンの腕輪は「ケインとアベル」がモチーフではないかと考えたわけですね。え?あてはめくさい?まあまあ、これもロマンということで。4周年ストーリーもこれからが本番。読み進めていくのが楽しみですね!
さいごに
ここまでお付き合いいただきありがとうございました!文字数はとっくに1万字突破してます!いつも長々とほんとすみません!読んでくれてありがとう!
今回、あえて4周年ストーリー公開途中で記事を書くという、後から「全然予想と違うじゃん!」と言われることウケあいの暴挙にでました。それでもいいんだ…考えるの楽しかったから…!また4周年ストーリーが完結したら追記修正するかも?その時はお知らせしますね。
他にも、まほやくアイザックは、聖書のイヴのように知恵を欲しているなあ。イヴが知恵の実を食べたように、智慧の名を持つソフィの石を食べちゃったなあ、など思うことはあるのですが…力尽きました笑。また時間のある時に追記しますね。
いやー、すでにこの時点でストーリー楽しいのに、今回26話まであるんですって!幸せか!続きを楽しみにしようと思います。過去に聖書との関連について考察した記事がいくつかありますので、そちらもぜひ読んでみて下さると嬉しいです!それでは皆さん、よい4周年を~!
関連記事
お互いの目を持っている因縁コンビ、カインとオーエン。今回はこのふたりの魔法使いに関わる元ネタについて考察していきたいと思います。前にオーエンの元ネタ「そしてだれもいなくなった」について考察しました。今回はカインの元ネタとされている[…]
まほやく世界に燦然と輝く月。月に選ばれた魔法使いは「賢者の魔法使い」と呼ばれ、年に一度大いなる厄災と戦うことが定められている。そして、魔法使いは約束を破ると不思議の力を失い、ただの人間となる・・・。この摩訶不思議な世界の理。これら[…]
今年(2022年)の誕生日カードは、各キャラが夜空をイメージした神秘的な衣装を身にまとって登場しましたね。キャラクターのカードエピソードのタイトルは「星影と言の葉と祝福の儀」。星影とは星の輝きのこと。どうやら星をテーマにしているようですね[…]
シェアしてもらえると嬉しいです!