最新話(第2部15章)までを読んで、ラスティカについて、わーっと色々湧いてきたので、整理がてらメモを残しておきますね。花嫁と、童話青い鳥との関係についてです。普段の考察記事と違って、下準備をそんなにしていないので、走り書きと思ってもらえれば。読みにくいけどごめんね。
ここからはメインストーリーだけではなく、童話青い鳥のネタバレも含まれるのでご注意を!
青い鳥あらすじ
ラスティカとクロエのキーワードの一つに、幸福があると思います。別段、現在が不幸というわけではありませんが、幸福への探求はちらほら見て取れます。
また、青い鳥もよくキーアイテムとして描かれています。童話の青い鳥はルチルとミチルのモチーフ、もとい元ネタ。ですが、青い鳥のテーマが「幸福」について描かれているので、ラスティカとクロエにフューチャーしています。鳥籠を持った二人組が、鳥を探して旅をする、という青い鳥のシチュエーションは、そのままラスティカとクロエを彷彿とさせます。まあ、ルチルとミチルは、既に身近な幸福に目を向けることができているので、幸福の探求はテーマになりませんしね。
青い鳥のあらすじは以下の通り。兄弟のチルチルとミチルは、青い鳥を求めて、鳥籠を片手に様々な世界を旅する。道中、青い鳥を見つけるが、籠の中に入れると、たちまち黒くなってしまう。しかし、旅の途中で、幸福は身近にある、自身がそれを見ようとせず遠くを探しているから、景色がくすんで見える、ということを学ぶ。
自分の家に戻ってきたチルチルは、元々自分が飼っていた鳩が、青く輝いていることに気づく。身近にある幸福に目を向けたことで、鳥が青く輝いて見えるようになったのだ。鳩にエサをあげようとすると、鳩は逃げて飛んで行ってしまう。
舞台の最後は、チルチルの台詞で締めくくられる。「(舞台に向かって)どなたかあの鳥を見つけた方は、どうぞ僕たちに返してください。ぼくたち、幸福に暮らすために、いつかきっとあの鳥がいりようになるでしょうから。」
以上、今回のメインストーリーに関係する部分を抜粋した、青い鳥のあらすじとなります。ここまで読むと、色々と察した方も多いのでは?
青い鳥と花嫁の関係
今回のメインストーリーで、リリアーナがラスティカを想っている姿が描かれました。しかし、リリアーナは何者かに操られている、もしくは憑依されているようにも見えます。その場合、リリアーナの中身は、ラスティカの花嫁である可能性があります。今回はリリアーナの中身=花嫁と仮定します。
憑依している人物の正体はまだ描かれていませんが、事前に公式から発表のあったサブキャラクターとして、黒髪黒装束の女性が描かれています。もしこの女性が憑依している人物であれば、ラスティカの花嫁となります。
青い鳥において、道中見つけた青い鳥を鳥籠に入れると、黒に変色してしまいます。これは、青い鳥を手に入れると幸福になるのではない、身近にある幸福に目を向けると、黒い鳥も青く輝いて見える、という作者からの示唆と取れます。
黒装束の花嫁の帽子に羽がついていること、ディザービジュアルに黒装束女性の手と、黒い羽が描かれていることから、黒装束花嫁=鳥籠に囚われた青い鳥を示唆しているととれます。
ちなみに鳥籠は英語で「birdcage」。スペルを少し変えて「bride’s cage/花嫁の檻」となる。このことから、鳥籠≒花嫁の檻と関連付けているようにも感じます。
少し話は逸れますが、ムルの元ネタとなる「牡猫ムルの人生観」において、今回の「bride’s cage/花嫁の檻」のように、あえてスペルを誤植することで笑いを誘う手法がよく取られています。まほやく世界をひとつの小説と捉えた場合、「birdcage/bride’s cage」は誤植ともとれます。もしもの話でした。
話を戻して、黒装束の花嫁は、青い鳥の物語と関連付けて考えると、何かに囚われている状態を現しています。それがラスティカへの想いなのか何なのか。
ディザー画像をみると、鳥籠から黒装束の花嫁が解放されたように見えます。童話青い鳥でも、ラストは鳥は籠から飛び立ち、どこかへと去っていきました。しかし、チルチルは決して不幸にはなっていません。身近な幸福に気づいたからです。
ラスティカも同じように、花嫁がいなくても幸福であれる道を見つけ、花嫁を鳥籠から解放するのかもしれません。
ちなみに、童話青い鳥のラストで「見つけた人は鳥を僕に返して」とチルチルが話していますが、幸福になるために鳥を手元に置いておきたいわけではなく、鳥が青く見えること、すなわち、自分たちが近くの幸福に目を向けられていることを確かめるために、鳥を手元に置いておきたいのではないか、と個人的には解釈しています。
まとめ
以下、ここまでの内容をまとめておきます。
- チルチル&ミチルは青い鳥を求めて旅をする≒ラスティカとクロエは花嫁を探して旅をする
- リリアーナの中身=黒装束の花嫁
- 黒装束の花嫁≒童話に登場する青い鳥(青い鳥は鳥籠に入れると黒くなる)
- 鳥籠「birdcage」≒花嫁の檻「bride’s cage」
- 童話青い鳥のラストで、鳥は解放される≒第2部ディザーで、黒い鳥(花嫁?)が解放されている
ざーっと書き出してしまいましたが、これで全く違う展開になったら、それはそれで面白いですね。それもご一興ということで。以上、走り書きでした。お付き合いいただき、ありがとうございました~。他にも色々考察してるから読んでみてね。
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